いばらき認知症あんしんナビ

受診するMEDICAL

早期診断・早期治療のために
できるだけ早い受診を

気になるサイン、
早めの受診が未来を変えます。

認知症はできるだけ早い段階で受診することが大切です。もの忘れやちょっとした変化を「年齢のせい」と思い込まず、気になったら早めに医師に相談しましょう。症状が軽いうちに診断を受けることで、進行を遅らせる治療や生活の工夫を始めることができます。

また、早期に診断されることで、ご本人やご家族が認知症と向き合う準備をする時間を確保できます。適切な医療やサポートを受けながら、生活の質を維持し、ご自身らしい毎日を長く続けることが可能です。「もしも」の時に備え、よりよい未来を選択するためにも、できるだけ早い受診を心がけましょう。

医療の重要性

早期発見・診断・治療は、認知症において大切なこと

自らの生き方を考え暮らしを工夫するために
認知症を早期に発見することはとても重要です。

認知症は治らないので、病院に行っても仕方がないと考えている人がいます。しかし、他の病気と同じように、認知症の早期発見・診断・治療はとても重要です。
早期発見により、本人が理解できる間に自らの病気について知ることができます。これは、初期の不安感などを軽減するためにも、その後の人生をどう生きるかを考える上でも重要です。

例えば、予想される病気の進行に応じた判断をあらかじめしておくこと、認知機能が失われてしまった後の生活や財産などの管理について意思表示をしておくこと、さらには終末期の医療やケアについての意思表示「リビング・ウィル」をしておくこともできます。

最も大切なのは、認知症になったからといって人生を簡単にはあきらめないこと。そのためにも、できるだけ早い段階で見つける必要があるのです。

できるだけ早くに医療や必要なサービスと出会うために

かかりつけ医や地域の相談窓口が近道です。

認知症が疑われる段階で医療や必要なサービスと出会うことができれば、本人の思いや希望について十分に時間をかけて周囲と話し合いをすることができます。

また、今までの生活の中で培ってきた様々な経験や知識、特技などを生かした日常生活を送ることができれば、心身の健康を維持しながら、生活の質を向上させることにもつながります。

家族にとっても、認知症について知ることで、信頼できる相談窓口や医療機関とつながり、これからの生活をご本人の希望に近い形に近づけることができます。
十分な準備ができていれば、段階に応じた最も適切な医療やサービスなど、安心できる環境の中で過ごしていくことができます。

代表的な認知症、アルツハイマー病によく似た疾患について

認知症の初期症状は、別の病気と区別しにくいという特性があります。早く発見し対応できれば、治る疾患もあります。
例:うつ病/てんかん/特発性正常圧水頭症/慢性硬膜下血腫/甲状腺機能低下症 他

下記のような疾患でも、アルツハイマー病に似た症状がみられることがあります。

  • 高齢者タウオパチー
  • 大脳辺縁系優位型老年期TDP-43脳症(LATE)
  • 血管性の病気(アミロイドアンギオパチー、CADASIL)
  • 遺伝性の病気(家族性アルツハイマー病、家族性プリオン病、家族性脳血管性認知症)
  • 神経核内封入体病
  • 加齢に伴う海馬硬化 など

認知症治療の最新情報

新たな治療薬の情報が公開されています

認知症治療の新たな治療に関する情報が公開されましたら、情報を随時更新します。

アルツハイマー病では、脳にアミロイドβと呼ばれるタンパク質がたまったり、リン酸化タウというタンパク質が塊を作って神経原線維変化と呼ばれる病変ができたりします。

これらの病変の影響で神経細胞が障害され脳が萎縮していきます。近年このアミロイドβを標的とした治療薬の開発が進んできています(レカネマブ(レケンビ®点滴静注)もそのひとつです)。

認知症疾患医療センター

受診をしたいときに

認知症疾患医療センターは、県が指定する認知症専門の医療機関です。

「認知症疾患医療センター」は、認知症の鑑別診断、地域における医療機関などの紹介、医療相談などを行う認知症の専門医療機関です。

茨城県では、認知症疾患医療センターを基幹型1カ所、地域型12カ所の、計13カ所の認知症疾患医療センターを指定しています。

認知症サポート医・学会が認定する専門医など

茨城県では、認知症患者の診療に習熟しており、かかりつけ医への助言その他の支援を行うことができ、専門医療機関や市町村など地域との連携の推進役となる専門医を「認知症サポート医」として、平成18年度から養成しています。
認知症サポート医は今後も順次、養成していくこととしています。