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認定事業所の声

株式会社常陽銀行

茨城県水戸市/2022年8月認定

全行員の「認知症サポーター養成講座」
受講を実施
独自のマニュアルを制定して
理解ある対応を

事業所認定に取り組もうとしたきっかけは何ですか

2012年12月に茨城県様と「認知症普及啓発企業連携事業協定」を締結したことをきっかけに、認知症サポーター養成講座の受講を開始致しました。

「認知症サポーター養成講座」の受講状況や受講の流れを教えてください

2012年3月に全行員が「認知症サポーター養成講座」を受講し、以降、毎年の新入行員研修に当該講座が組み込まれております。よって、パートおよび嘱託行員を除く全行員が当該講座を受講済となっております。

茨城県認知症の人にやさしい取り組みとしてどのような内容を実施していますか

チェックシートに含まれる以下の項目を実施しています。

  • ゆっくりお客様のペースに合わせて対応する
  • 笑顔で優しく声かけをする・はっきり大きな声で話しかける
  • ていねいに説明をする
  • 店内がバリアフリーになっている
  • 車いすでの利用ができる
  • 休憩スペースがある

チェックシートに含まれない取り組みとしては、「認知症の疑いのあるお客さま」に応対する際のマニュアルを制定しています。認知症への理解を深め、適切に応対できるように取り組んでいます。

また、弊行の商品やサービスは、すべてお客さま自身の判断によりご契約していただくことが前提となっていることから、認知症や介護が必要となる前の備えとして、高齢のお客さま向けに各種銀行取引サポートメニューをご用意し、お客様およびそのご家族様からのご相談に応じてご案内しております。また、公的機関との連携等のご案内もさせていただいております。

取り組みにあたり、困難だったことや特に気を付けたことはありますか

数回面談して初めて「認知能力が低下しているお客さまかもしれない」と気がつくことが多く、症状を把握することが困難であると感じています。上席者を含め複数名で面談し、状況を確認した上で、ご家族や公的機関にサポートを依頼しています。

取り組みの告知はどのような方法でおこなっていますか

高齢のお客さまに「今後必要となる事前の備え」等について情報を提供するため、小冊子「JOYOスマイル通信」の発送をおこなっています。

お客様との印象深いエピソードがあれば教えてください

「通帳の残高が合わない」と連日ご来店される高齢のお客さまへの対応で、銀行からの説明をなかなか聞き入れていただけませんでしたが、ご家族や公的機関と連携を図って応対を継続したことで、ご本人様も次第に落ち着き、来店回数も少なくなった事例がありました。

今後も続けていきたい認知症の方への対応や取り組みはありますか

認知症が疑われるお客さまへの対応において、もっとも重要で、かつ有効な手段はご家族様との連携だと考えています。弊行独自の取り組みである「家族連絡先登録制度(※)」の登録先を増やしていくことで、引き続き取り組みの強化を図っていきたいと思っています。

※家族連絡先登録制度・・・ご本人に連絡がとれない時に弊行から連絡する先として、またご家族がご本人の代わりに取引内容について照会できるように、事前に「家族連絡先」を登録しておく制度です。

これからの課題はありますか

男性の20%、女性の25%の方が認知症になる時代になっています。認知症になると様々な制限(自分自身での契約・手続きができない)が発生します。認知症になる前の早めに様々な対応をしておくことが重要であることを、幅広く知っていただき、皆さまに対応していただくようにすることが課題として考えております。